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電車が走っていない沖縄ではレンタカーが基本となります。また旅行客の場合はタクシーを利用するというのも良いでしょう。
すでに長い時間かけて積み上げてきた石油精製装置をそのまま維持したいからである。
石油精製プラントは原油を精製して、高価で売れるガソリンをできる限り多く生み出すようにできている。
石油産業にとっての最大の問題は、現状の石油精製システムのなかでガソリン市場が減少すると、石油精製の配分方法が従来のままではやって行けなくなることである。
もし、ガソリン水素エネルギーと未来社会の需要が減少すると、それに対応して石油精製装置から出てくる他の成分、たとえば灯油、軽油、重油などを増やさなければならない。
これらの需要は飽和している状態にある。
もっとも利益を生み出す部分であるガソリン生産が減少すれば、他の成分の販売でビジネスを再構成しなければならない。
そうなれば石油産業にとっては無視できない問題となる。
似たような問題が生じている。
たとえばピートポンプーエアコンが普及し始めると、関東から西の地域では暖房に灯油を使わなくなると予測されている。
冷房のためにピートポンプーエアコンを買うと、これを冬の暖房にも使える。
最近では技術改善が進み、そのCOP(成績係数−上単位の電力の投入に対して送りこめる熱量の比)が五に達している。
場合によっては灯油よりもヒートポンプのほうが安いということになる。
灯油の需要が減少する可能性が出ているのである。
ガソリンを車両上のタンクに搭載して車上改質により水素をつくれば、現状のガソリンスタンドがそのまま利用できるし、新規の設備投資は少なくできる。
石油産業としては、燃料電池車の登場によってガソリン販売が減少するとしても、代わりに他の液体燃料を自動車へ供給する方法を模索している。
既存の石油精製プラントやガソリンースタンドヘの設備投資を有効に利用したいし、類似の液体燃料ならば大きな変化もなく対応できる可能性がある。
このような考え方から、メタノール、クリーンガソリンなどが開発対象に浮上してくる。
これに車上改質装置を用いて水素を取り出すわけである。
石油産業は、石油精製プロセスを見直してクリーンな液体燃料を作り、これを車上で効串よく改質できるかもしれない。
これに成功すれば高圧水素タンクを使う必要がなくなり、安全性が増すという面がある。
いまのところ、その実現可能性は不明である。
もし高圧水素タンクで爆発事故が頻発するような事態があれば、石油産業が構想しているように液体燃料をクルマに供給して、車上改質するということが実現するかもしれない。
エネルギーを輸送・貯蔵するのには液体がもっとも有利であることが、長い経験からわかっている。
二〇〇三年八月、財団法人石油産業活性化センターは石油産業による水素供給の可能性についての報告書を発表した。
それによると、石油会社は石油を脱硫するための水素製造装置を有しており、二〇二〇年に燃料電池車が五〇〇万台普及したときに、燃料電池車向けに一年間に三五億立方メートルの水素を供給できるという。
石油産業は、燃料電池車が普及するとガソリン需要が落ち込むけれども、引き続き自動車用燃料を供給できるというわけだ。
さらに石油コンビナート内にある石油化学、アンモニア業界などの余力を合わせると、一年間に七二億立方メートルを石油業界が供給できるとしている。
五〇〇万台の燃料電池車が普及したときの水素需要は三七・五1六一・七億立方メートルとしており、しかもその水素供給コストは石油から製造する場合に最低で一立方メートルあたり一一・一円、高圧水素として燃料電池車に供給する場合には輸送費等を含めて八七円になるとしている。
さらに鉄鋼業が副産物として水素を供給する場合には、水素の純度を高める工程が必要であり、石油からの場合のほうが低コストであるという。
鉄鋼業を競合相手と見ているわけだ。
石油業界は、車上ガソリン改質で水素を供給する方法でなくても、このような両面作戦で依然として水素の供給農業になりうることを主張している。
ジェフリー・バラードが燃料電池の効用を説いて歩いたときに、石油産業からの意図的な干渉があったということを言っている。
よく、昔から言われていることがある。
なにかエネルギーについての大発明が行なわれると、巨大なグローバル石油産業がこれをつぶしにかかる、という噂である。
燃料電池に対する九〇年代初期の反応は、これに似たものがあったようだ。
実際に陰謀があったかどうか定かではない。
こうした情報は決して明らかにされることはないであろうから、あとは読者の想像におまかせするしかない。
水素ビジネスは成立するか水素エネルギー産業が成立するとすれば、それにもっとも近いところにいるのがガス産業である。
すでに天然ガス自動車で培ったガスの処理技術、圧縮技術、貯蔵タンク技術などは、他の産業の追随を許さない。
さらに、天然ガスを改質して水素を得る技術がある。
天然ガス自動車は、天然ガスを二〇メガパスカル(二〇〇気圧)に圧縮したタンクを搭載している。
水素タンクを搭載する技術はこの延長線上にある。
天然ガス自動車は大気汚染物質の排出が少なく、二酸化炭素の排出もガソリンに比較すると小さい。
ガス産業は天然ガス改質装置を充填スタンドに設置して、そこへ天然ガスをパイプラインで供給する、そしてそこで、オンサイト改質で水素を生産するということになりそうだ。
さらに家庭用の燃料電池コーン于不レーションにより、発電機能付き湯沸し器を供給するのもガス会社の仕事である。
化学産業は、まずイオン交換膜を供給する仕事がある。
さらに電極、セパレータなどの部品材料を供給する仕事が発生する。
イオン交換膜はハイテク技術のかたまりのようなものであるが、その重量は大きなものではないことがわかる。
厚さはI〇〇ミクロン以下であり、家庭用のサランラップのような薄い膜である。
この膜の性能向上が燃料電池の性能を握っている。
これらは付加価値の高い化学産業の可能性を示している。
さらに化学産業では、セパレータの供給に関してカーボン材料技術が重要になる。
カーボン材料のナノストラクチャーが研究され、水素タンクに代わる水素格納技術として、これまでにない可能性を開くものとして期待されている。
化学産業にとって燃料電池は、肥料やプラスチックなどの付加価値の低い大量消費製品から、イオン交換膜やナノテクノロジーのような付加価値の高い製品を中心にした、ファインケミカル産業へ脱皮していく絶好の機会になるはずである。
循環社会では、資源の再利用が重要なテーマになってくる。
燃料電池に使用される触媒は白金やルテニウムなど高価な貴金属であり、リサイクルが十分に成りたつ産業になる。
燃料電池スタックの分解と触媒の取り出しは、それほど難しくなさそうである。
現状の設計が将来も同じであるとは考えられないが、現状のスタックの場合、貫通ボルトをはずして、セルをばらばらにする。
MEA(イオン交換膜と電極部の接合体)部分を取り出して、溶解して白金などを取り出す。
セパレータ部分もカーボン材料やステンレスなら、これを取り出してリサイクルすることができそうだ。
このように燃料電池はリサイクルによって、資源を有効に使いまわすことができるはずである。
白金のリサイクルが行なわれると、自動車に搭載される白金の利用コストを数分の一に低下することが可能である。
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